無彩色の箱 II
無彩色の箱II
山の斜面にヒナ段状に開発されたマンションの最上階に位置し、眺望にも恵まれた環境の中にあります。築約２０年のマンション内のリフォームです。住居は、メゾメットタイプ、下階をファミリースペース、上階はプライベートスペースに分け構成されています。
家族構成は、夫婦＋子供４人の６人家族です。子供は3歳から１２歳の４人姉妹、子供部屋は２人ずつシェアする構成となっています。さらに４人がシェアできるように廊下巾を広くとり、部屋の引戸を開放することで、廊下をはさみ一つの大きな子供部屋となります。
住宅に引戸を多用することで、気配を感じ取れ、リビングに子供たちが集まる住宅になると考えました。又、子供が幼いため指詰めを回避できるとも考えた結果です。
子供部屋は、南側向きと北側向きとがあります。施主の希望で部屋の優劣を解消するオプションを考えて欲しいとの回答に用意したものは、キッチンの母親と繋がる伝音管です。北向きの小さい姉妹チームの部屋に伝音管を取り付けました。
上階のシアターリビングは、約１０００枚のそれぞれDVDとCDを所蔵されたご主人の趣味のための部屋です。硬質な素材の床と天井に対して、壁は吸音機能を設け、音のバランスを考慮しています。防音対策も施し隣家はもちろんの事横のベッドルームにも、配慮しています。壁面のDVD収納棚は、6ｍｍのMDFボードだけで、現場で格子組をした棚です。隣接する水周りも、壁を硝子にすることで連続する白いインテリアの一部として、取り込んでいます。
データ
●所在地：兵庫県芦屋市
●構造･工事内容：RC造１１階建て･全面改装
●専有面積：メゾネットタイプ １０階/128.89㎡ １１階/95.82㎡
●家族構成:夫婦＋子供４人（３歳、５歳、９歳、１２歳）
●※撮影は川本斉
